専門研修プログラム
1)各専門研修コースの概要
取得できる専門医
放射線科専門医試験合格後2年診断もしくは治療でのsubspecialityの研修をうけ、放射線診断専門医もしくは放射線治療専門医試験を受験することができます。徳島大学病院と関連病院が一体となり、指導医のもと放射線専門医養成のために、レベルの高い臨床教育を行います。放射線専門医取得までの研修では、大学病院を含めた複数の病院をローテートし、放射線科医としての専門知識、技術の習得を目指します。大学病院では診断・IVR部門、核医学部門、治療部門をそれぞれローテーションします。画像所見はダブルチェック体制を基本とし、気づいた点などについて自由にディスカッションしながら診断します。CT、MRI検査については放射線科専門医が、核医学については核医学専門医が必ずチェックし、放射線治療に関してもマンツーマンに近い形で、指導を受けることができます。
2)専門研修週間スケジュール
<大学病院での研修週間スケジュールの1例>
3)研究・大学院
診断、核医学、治療ともにそれぞれの領域を中心としながら、ボーダレスに協力し最先端の装置と技術を応用した研究を行っています。また、各診療科との協力も盛んで、お互いにプロトコールを作成して、データの交換のみならず、カンファレンス等を利用した討論を行い、臨床有用性の高い研究成果を達成することを心がけています。さらに、基礎医学教室や工学部等との複合領域での研究も盛んであり、造影剤の開発や新たな治療技術の開発、診断プログラムの開発等新しい産業にも発展しえる研究も行っています。これまでの企業との共同研究も、薬剤メーカーのほか医療機器メーカーとも行っており、既に製品のなかに組み込まれているものも存在しています。大学院入学後は放射線科に必要な臨床経験も踏まえた上で、自分の興味のある領域の研究室に所属し、責任者の指導を受けながら、独自のアイデアと技術も利用して研究を進められるように配慮しています。大学院は初期研修、後期研修いずれからでも入学が可能であり、随時研究を開始することができます。
4)国内外への臨床・研究留学
放射線科専門医受験資格を得るための研修期間のうち、最低1年間は総合修練機関において研修することが必要になります。
これまでの国内での研修先としては、国立循環器病センター、聖路加病院、聖マリアンナ医大、東京大学、九州大学、金沢大学、福井大学等があり、その他亀田総合病院や順天堂大学、京都大学、放射線医学総合研究所等でも希望により研修や研究が可能です。 国外では、これまでにペンシルバニア大学、アイオア大学、ミネソタ大学、テキサス大学MDアンダーソン癌センター、スタンフォード大学等の米国への留学が多く、その他スイスやドイツ、フランス等の大学との交流もあり、研究留学が可能です。
5)関連病院
- 大学病院のみでの修練には限界があり、特に手技的な面では検査件数の多い関連病院での修練が有益であると考えられます。病院による特色や検査内容の偏りもあるため、可能な限りまんべんなく研修ができるようにローテートを考慮しています。
- 基本的には入局後2-3年目から関連病院へ派遣し、数年間で2-3の病院をローテートしています。
- 専門医の取得までは、上記のように各人に公平な修練を行うため、家庭の事情等は適宜考慮しつつ、原則として医局の方針でローテートを行います。専門医取得後は各自の専門領域に応じて、留学、研究、就職等について可能な限り本人の希望を反映して人事を行っています。
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